
リニアスイッチとタクタイルスイッチの仕組みについて解説します。両者はメカニカルキーボードのスイッチで、キーを押したときの動作や感触が異なるのは、内部構造の違いによるものです。そんな内部構造の違いはどうやって起こるのか説明します。
リニアスイッチの仕組み
リニアスイッチは、キーを押して下に下がった際に一貫した抵抗を提供する単純構造を持っています。内部構造は次のようになっています。
スプリング
キーキャップの下にスプリング(ばね)が配置されており、キーが押されたときに跳ね返しを生み出します。押し下げるほどスプリングが縮み、放すと元の位置に戻るようになっています。
スライダー
キーを押すと、スライダーと呼ばれる部品がスイッチ内を上下します。リニアスイッチでは、スライダーがスムーズに動き、途中に抵抗やクリック感を生じさせる部品がありません。
接点
接点スライダーが接点に達すると、回路が閉じ、信号がPCに送信されます。この時点でキー入力が認識されますが、ユーザーには特に感触はなく、スムーズに押し続けることができます。
タクタイルスイッチの仕組み
タクタイルスイッチは、キーを押す際に途中でクリック感を感じることができる構造を持っています。これを実現するための内部構造は次のようになっています。
スプリング
リニアスイッチ同様、タクタイルスイッチにもスプリングが使われています。ただし、スプリングの特性は異なり、クリック感を生む要因の一つとなっており、リニアスイッチより固いこともあります。
スライダー
タクタイルスイッチのスライダーには、特定の位置でクリック感を発生させる突起が設けられています。この突起が、キーを押し下げるときにスプリングと干渉し、ユーザーに「カチッ」とした心地よい感触を感じさせます。
接点
スライダーがポイントに達したとき、回路が閉じて信号がPCに送られます。この時点でキー入力が認識されます。クリック感がこの位置にあるため、ユーザーは入力を感じることができる構造となっています。
まとめ
リニアスイッチは、キーを押したときにスライダーがスムーズに接点に達し、クリック感や抵抗がないシンプルな構造とないる。
タクタイルスイッチは、スライダーに特別な形状を持たせ、キーを押す途中でクリック感を感じられるように設計されている。
これにより、リニアスイッチはスムーズな操作が求められるシーンに、タクタイルスイッチは正確なタイピングが求められるシーンにそれぞれ適しています。それぞれの構造の違いによって使用用途を細かく分けて最適な環境を目指しましょう!