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CPUにおける内蔵グラフィックありとなしの違いと、グラフィックボード(GPU)を使用する場合の選択について

グラフィックボードの役割

グラフィックボード(GPU)は、映像や画像の処理を担当する専用のハードウェアです。特にゲームや3Dレンダリング、動画編集など、重いグラフィック処理が仕事となります。GPUを使用することで、高画質でかつ滑らかな映像を表示でき、ゲームやソフトのフレームレート向上をすることができます。

内蔵グラフィックのスペックについて

内蔵グラフィック(iGPU)は、CPUに組み込まれている簡易的なGPUのことです。これらは専用のグラフィックボードを必要とせず、基礎的なグラフィック処理(動画再生、軽いゲーム、一般的なデスクトップ操作)を行うことができます。ただし、専用のグラフィックボードに比べると性能は低く、高負荷のゲームや創作活動には向いていません。

IntelとRyzenの内蔵グラフィックありとなしの違い

IntelのCPUには、グラフィック内蔵搭載モデル(末尾に「F」がつかないモデル)と、内蔵グラフィックなしの「F」モデルがあります。一方、AMD Ryzenでは、Ryzen 3, 5, 7シリーズには内蔵グラフィックがないモデルが多く、APU(Accelerated Processing Unit)と呼ばれるRyzen Gシリーズに内蔵グラフィックが搭載されています。

Intelの内蔵グラフィックは、Ryzenの内蔵グラフィックに比べて、動画再生や一般的な作業では優れた性能を発揮しますが、ゲーム性能ではRyzenの内蔵GPUがやや優勢です。ただし、両社ともに専用GPUには及ばず、誤差の範囲といえます。

ゲームにおける性能差

軽いゲーム(「Fortnite」「League of Legends」など)では、IntelやRyzenの内蔵グラフィックでもギリギリプレイ可能ですが、フレームレートが低かったり、設定を最低にしてプレイする必要がある場合があります。対して、専用のグラフィックボードを使用すれば、高フレームレートや高画質設定でのサクサクプレイが可能です。

リーグ・オブ・レジェンド (leagueoflegends.com)

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グラフィックボード(GPU)がついている際の内蔵グラフィックの必要性

専用GPUを使用している場合、内蔵グラフィックは基本的に使われません。そのため、専用のグラフィックボードを搭載する予定であれば、内蔵グラフィックは全く必要ありません。内蔵グラフィックなしのCPUを選んでも、システム全体のパフォーマンスに影響することは起こりえません。

ただし、何らかの理由でグラフィックボードが故障したり取り外す必要がある場合、内蔵グラフィックがあるとディスプレイに表示でき基本的な作業を続けることができるため、バックアップ的な役割もして内蔵グラフィックを持っていることにメリットがあるかもしれません。

内蔵グラフィックもグラフィックボードもない場合の挙動

内蔵グラフィックもグラフィックボードもない場合、PCはディスプレイに映像を出力できません。このような構成のPCを起動しても、モニターが信号を受できないため、黒い画面のままになります。グラフィック出力を行うためには、少なくとも内蔵グラフィックまたは専用グラフィックボードのどちらかが必要です。このため、もし内蔵グラフィックのないCPUを使用する場合、必ずグラフィックボードを搭載する必要があります。

まとめ

専用グラフィックボード(GPU)を使用する予定がある場合、CPUに内蔵グラフィックがあるかどうかはあまり重要ではありません。
しかし、内蔵グラフィックは万が一の時のバックアップとして役立つことがあります。
内蔵グラフィックがあるCPUはなしよりも値段が高価であるためでコスト重視で考えるなら内蔵グラフィックなしを選ぶ方が良いでしょう。

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